<楽天3-0日本ハム>◇11日◇Kスタ宮城

 「銀ちゃん慎ちゃん」が目覚めた。楽天銀次内野手(25)と枡田慎太郎内野手(26)が全打点を挙げる活躍を見せた。まずは銀次が3回、2死一、三塁から適時三塁打を放ち、2点先制。追加点が欲しかった終盤の7回には、枡田が今季1号ソロを左翼席へたたき込んだ。ともにプロ8年目の仲良しコンビ。昨季ブレークした2人が今季初めてそろってマルチ安打をマークし、勝利に貢献した。

 ファンも待ち望んだ、2人そろっての活躍だ。3回2死一、三塁。銀次は谷元の内角カットボールに反応した。矢のような打球が右翼線を破った。2点適時三塁打で先制。「指示は逆方向(レフト方向)だったのに、引っ張っちゃいました」とおどけながら「久しぶりにうまく打てました」と笑った。

 そんな銀次が「あいつはやっぱりすごい。天才です」とたたえたのが枡田だ。7回、先頭打者で打席に入ると、3球目の外角直球を流し打ち。「入ると思わなかった」という打球は左翼席へ届いた。今季1号ソロ。仲良しコンビで全打点を挙げた。枡田は「あまり(2人一緒にということは)考えてないですよ。あいつもそんな考えてないんじゃないですか」。素っ気なく答えたが、今季初の2人そろってのマルチ安打は、チームの勢いを加速させた。

 昨季ともにブレーク。銀次は「首位打者」を今季の目標とし、枡田は“対抗”して「打率3割5分」と掲げた。だが開幕直後は、2人とも結果を出せなかった。枡田は不振で2軍落ち。2軍で打率2割9分5厘の結果を残し7月2日に昇格したが、大久保2軍監督からは「満足するなよ」とくぎをさされた。「2軍なら、もっと打たないといけないですから」。気を引き締めて1軍に帰ってきた。開幕直後は不調だった銀次も6月23日から3番に定着した。

 星野監督からも「あの2人が出てこないと、このチームは終わりだと思って見守っている」と、高い期待を寄せられる。監督の思いに応えた銀次は「しっかりチャンスで打って、優勝したい」と高らかに宣言。チームは5カード連続の勝ち越しで2位ロッテに3ゲーム差つけた。それ以上に、今後の鍵を握る若手コンビが目覚めたことが、大きかった。【斎藤庸裕】