<ソフトバンク2-7オリックス>◇12日◇ヤフオクドーム
オリたち雑草だけど勝った!
オリックスが、前田-森本のBCリーグ出身リレーで沢村賞右腕に勝った。先発前田祐二投手(27)が3回2/3、2番手森本が5回まで無失点で流れをつくり、11年から続いたソフトバンク摂津の連敗を6で止めた。ルーキー森本将太投手(21)がうれしいプロ初勝利。きょうにも最下位を脱出する。
目深にかぶった帽子の奥から、鋭い眼光がのぞいた。打ち取っても打ち取っても表情を変えない。今季初先発の前田の雰囲気が、ソフトバンク打線を圧倒した。140キロ前後の直球にブレーキの効いたカーブで3回2/3を2安打無失点で4奪三振。森本へとつながるリレーで、沢村賞投手摂津を食った。
悔しさも人並みではない。4回2死一、二塁で降板を告げられると、悔しそうな表情でタオルに顔をうずめた。「勝ったからよかったんじゃないですか。チームの方針なのでしょうがない」。その表情は、こみ上げる「勝利への飢え」で満ちあふれていた。
練習用グラブには「勇往邁進」の文字を入れる。「恐れることなく目標に向かって突き進め」。無名選手だった高校時代に出会った四字熟語は、前田の座右の銘になった。BCリーグ・福井時代も含め、必ずグラブに刻んだ。平らな道ではなかったが、目標を追い続けた。今季初先発にも当然、恐れなどなかった。
気持ちは後輩にも伝わった。バトンを受けたドラフト5位ルーキー森本は「BCの先輩前田さんが一生懸命投げていたので、なんとかしたいと思っていました」と熱い気持ちを受け取った。1回1/3を無失点でプロ初勝利。独立リーグコンビの無失点リレーが決まった。
逃げ切っての白星に森脇監督は「前田はよく投げた。ソフトバンクは力のあるチームだし、摂津となれば投手陣一丸とならないと。最初から全員でいくと決めていた」と話した。雑草魂がチームに広がり、一丸となって白星をもぎとった。【池本泰尚】
◆前田祐二(まえだ・ゆうじ)1986年(昭61)1月10日、大阪・藤井寺市生まれ。富田林、龍谷大、BCリーグ福井を経て09年ドラフト4位でオリックス入団。昨季プロ初先発初勝利を含む3勝も今季は開幕2軍。1軍昇格後は中継ぎで結果を残した。年俸1200万円。180センチ、67キロ。左投げ左打ち。
◆森本将太(もりもと・しょうた)1992年(平3)5月25日、福井市生まれ。福井工大福井、BCリーグ福井を経て12年ドラフト5位でオリックスに入団。好きな言葉は「挑戦」。年俸500万円。174センチ、70キロ。右投げ右打ち。家族は夫人と2月7日に誕生した長男。(年俸は推定)



