<阪神8-4DeNA>◇14日◇甲子園
最高の景気付けや!
阪神藤浪晋太郎投手(19)が粘りの6勝目で前半戦ラスト登板を飾った。6回のピンチで強打者ブランコ、中村を立て続けに抑えて、7点の大逆転を呼んだ。試合開始が遅れる降雨も、プロ初のナイターも関係なし。大阪桐蔭からの甲子園不敗伝説は16試合に伸びて、さあ今日から1・5ゲーム差の首位巨人と3連戦。猛虎の先輩たちもガブリといくぞ。
藤浪が「夜型人間」の本領を発揮した。初のナイター。雨による試合開始の遅れなど不利な条件が重なったが、ものともしなかった。大阪桐蔭時代から続く甲子園不敗の記録を16試合に伸ばし「野手のみなさんに助けられました。なんとか粘りゲームを作ることができたと思います」と振り返った。
午後6時開始から37分遅れてプレーボールとなった。「調整が難しかったが、言い訳にできない」と臨んだ。1回、わずか9球で3者凡退とした。2回にはブランコに先制の本塁打を浴び、さらに2連打を許して無死二、三塁となったが、落ち着いて後続を打ち取り、2点目は許さなかった。
ブランコとは因縁があった。前回の6月23日の対戦で左肘に死球を当て、負傷交代に追い込んだ。今月12日の試合前にはDeNAベンチを訪れて謝罪した。そのとき、「ロ、シエント」と、すみませんという意味のスペイン語で謝った。19歳らしからぬ気づかいにブランコは「気にするな」と感激した様子だったという。6回1死一、二塁で、その大砲を迎えた。「内を攻めないことには抑えられない。思い切って攻めた」。結果は空振り三振。続く中村を左飛に抑え、その裏の逆転を呼び込んだ。
プロ初のナイターに不安はなかった。昨夏の甲子園大会後の18U世界野球選手権(ソウル)ではナイター3試合に登板した経験があった。「涼しい」「投げやすい」「影響はない」と後ろ向きな発言はなかった。夜には強い。幼いころ、夜になるとグッスリ眠り、夜泣きで両親を困らせることはほとんどなかった。中学生になると夜更かしすることはあったが、学校では上位の成績をキープ。父晋さんが「夜型人間ですよ」と言うほどだ。
ヒーローインタビューを終えたのは午後10時20分。「試合の時はアドレナリンが出ているので、あまり寝られない」と話す右腕には気持ちのいい夜となった。近く出場選手登録を抹消され、球宴後は28日のDeNA戦から再びスタートする見込みだ。一時期のトンネルも抜けた。ナイターに不安がないことも証明できた。ペナントレース後半戦は藤浪が熱くする夜が増えそうだ。【山本大地】



