<中日2-1巨人>◇14日◇ナゴヤドーム
ハッスル男が試合を決めた。左膝痛でスタメンを外れていた中日エクトル・ルナ内野手(33)が同点の8回に代打出場し、お見事の決勝打を放った。首位巨人から3連勝をマークし10年9月以来、同カード3年ぶりのスイープ。守道政権では初めてのG戦5連勝だ。12日にセットアッパー浅尾拓也投手(28)が1軍昇格してから止まらないこの勢い。ワッショイ!
ワッショイ!
とばかりに守道竜が夏祭りモードだ。
竜のベンチには最強の切り札が残っていた。8回に同点に追いつかれて迎えたその裏の攻撃だった。2死二塁の場面で藤井に代わってコールされたのは両リーグトップの打率を誇るルナ。満を持して打席に立った背番号0は、マウンドに立つ巨人山口の表情をじっと見つめていた。
配球の読みが、ズバリと当たった。カウント2ボール1ストライクからチェンジアップを力なく空振り。続く5球目。外角低めに来たのは、2球連続のチェンジアップ。だが、ヒットマンは狙っていた。「どんな形でも、ヒットを打とうと思っていた。空振りしたときに、また同じボールを投げてくると思ったよ」。バットを折りながらも必死でつかまえたボールは、センター前にポトリ。二塁走者・大島が勝ち越しのホームを踏んだ。
6日ヤクルト戦で左膝を痛めて負傷交代。翌日からスタメンを外れた。ベンチから試合を見つめて頭に浮かんだのは、尊敬する元同僚プホルス(現エンゼルス)の言葉だった。「とにかく3時間、集中しろ」-。04年にカージナルスでメジャーデビューした際にプホルスからアドバイスされたという。
ルナは「野球というスポーツはメンタルが大事。試合に出ていなくても集中していればすんなり入っていける」と胸を張る。ベンチにいても集中力を切らさない。MVP3度獲得のドミニカの英雄から与えられた金言を今でも忘れることはない。途中出場でもきっちり結果を残す男には、そんな秘密があった。
高木監督も笑いが止まらない。12日は12安打9得点と打ちまくり快勝。13日は継投で1-0と競り勝った。そしてこの日はスタメン復帰が待たれるルナがV打。3年ぶりとなる巨人戦3連戦3連勝に指揮官の鼻の穴は大きく膨らんだ。「(この3連戦が)今年のうちのなかで1番、2番、3番の戦い方。ここで3つ出たのは信じられん」。今日15日広島戦(マツダスタジアム)からルナのスタメン復帰も正式に決定。大盛り上がりの昇り竜が、夏の広島に乗り込む。【桝井聡】



