<阪神8-4DeNA>◇14日◇甲子園

 できが悪い男の仕事ではない。阪神今成亮太捕手(25)が先発復帰即、逆転V打だ。1点を追う6回。DeNA三浦からようやくつかんだ1死満塁のチャンスをものにした。

 「晋太郎が辛抱強く踏ん張っていたので、何としてでも点を取りたかった。一打逆転のチャンスだったし、絶対に打ってやろうと思って打席に立ちました」

 5番新井貴が四球を選んだ直後。その初球だ。130キロの外角フォークを右中間へ打ち返した。12日のDeNA戦初戦の2回から続いていたゼロ行進を21イニングでストップ。二塁から鳥谷もかえり、一挙の逆転だ。今成は一塁ベースからベンチにガッツポーズ。ルーキー藤浪の黒星を消し去り、逆に白星を届けた。

 5日広島戦(マツダスタジアム)に6番右翼でスタメン出場し、今季1号を放った。この日からチームは6連勝。左腕藤井相手にスタメンを外れた前日13日のDeNA戦は完封負けで連勝が止まっていた。

 積極的な“一打”は、甲子園初のお立ち台でも放った。「すみません、出来の悪いリョウタです!」。藤浪に、満塁弾を放った新井「リョウタ」とトリオで並び、自虐的にあいさつした。虎党の拍手が、活躍を証明していた。

 「初めてのヒーローインタビューでは噛んでしまったので、きょうは噛まずに…あしたもガガガガガガガガ頑張ります!」。締めの言葉まで“フルスイング”した。この存在感、勝利を導くラッキーボーイの枠には収まらない。【宮崎えり子】