<楽天6-5ロッテ>◇25日◇Kスタ宮城
楽天打線自慢の“粘り”が、劇的勝利を呼び込んだ。ロッテに5回までに4点をリードされたが、7回に一時同点。さらに、1点を勝ち越され迎えた9回、岡島豪郎捕手(23)がファウル7球粘った末の同点打。最後は榎本葵外野手(21)がサヨナラ二塁打を放った。連日の4点ビハインドをひっくり返し、同一カード3連勝。2位ロッテを5・5ゲーム差に引き離した。優勝マジックこそつかなかったが、大きな1勝だ。
粘りに粘った。1点を追う9回、先頭島内が右前打と敵失で三塁まで進む。打席の岡島は「犠飛で同点だけど、自分がアウトになったら流れが止まる。なんとか出塁する」と妥協しなかった。ロッテ益田に3球で追い込まれたが、簡単には終わらない。ファウル、ファウルの連続だ。8球目、内角のボール球を腕をたたんで当てた。9球目、地面すれすれのシンカーを腕を伸ばし食らいついた。最後は11球目。高く浮いた145キロ直球を捉え、左前に落とす同点打を放った。
7回には打者9人の攻撃で4点を奪い、一時同点に追いついた。前日24日も1回に4点をリードされた。2日連続で4点ビハインドをはね返した。最後まで諦めない。9回の岡島は、今の打線を象徴していた。粘りの秘訣(ひけつ)を聞かれ「特に意識はしていません。気持ちだけ、何とかしようと思った」と答えた。9回はファウルを7球も打ったが、「打ちにいった結果です。ヒットが欲しかった。魂です!」と胸を張った。くさいところをカットしたのではなく、全球ヒットにしようと粘った。
気持ちで負けなかったが、体調管理も大きい。毎夏、やせてしまう傾向があったが、今夏は75キロ前後を維持している。睡眠を9時間は取り、試合後に寮に戻ったら、どんぶり飯をかき込む。さらに、球場入りしてすぐと、試合後すぐの1日2回、体重を量る。失った体重を明らかにし、意識して水分も補給する。「これから厳しい戦いが続くけど、一番大事なコンディションが悪いと、パフォーマンスを発揮できないので」と意識を高く持っている。
星野監督は「昨日も、今日も、よく追いついた。でも、本当に強いチームは7回で追い越している」と打線をねぎらいつつも、7回に一気に決められなかったことに注文も忘れなかった。指揮官も、妥協はなし。この姿勢で、頂点まで突っ走る。【古川真弥】



