<ソフトバンク5-2日本ハム>◇16日◇ヤフオクドーム

 うっちゃりの鷹だ!

 ソフトバンクが日本ハムに3連戦すべて逆転勝ちを収めた。この日は下位打線が奮起。5回に9番山崎勝己捕手(31)が同点適時打を放つと6回には7番明石健志内野手(27)8番本多雄一内野手(28)の連続適時打で3点を奪った。2位ロッテとは0・5差。今日17日からは首位楽天との3連戦(Kスタ宮城)。この勢いで、もうひと波乱起こす。

 粘りのソフトバンクを象徴するかのように、お立ち台には珍しく下位打線トリオが立った。決勝打を放ったのは7番明石だが、6回2死走者無しから満塁のチャンスをつくった“つながる”打線の勝利だった。秋山監督も称賛した。

 「あまり(打線の)調子がよくなかった中でワンチャンスで点を取れたのが大きかった。1点差で行くと、昨日の雰囲気もあればね」

 本多の足が流れを変えた。1点を追う5回、1死一塁、9番山崎の場面で二盗に成功した。

 本多

 あの盗塁は僕の中では一番ゲームを動かせた。思い切りよく1点をもぎ取る。積極的に発進できた。

 打率2割5分4厘の山崎は、得点圏になると3割9分4厘と勝負強さを発揮する。本多の二盗が中前同点適時打を呼び込んだ。

 盗塁は今季17個目。打撃不振や首などのケガに泣かされ数は少ないが、10年は59個、11年は60個で2年連続盗塁王に輝いた技術を勝負どころで発揮した。

 左腰背部痛のため2軍で調整していた8月初旬、兵庫・鳴尾浜での阪神との2軍戦後、阪神のルーキー緒方凌介外野手に熱心に盗塁のスタートを教えていた。「足で成績を出す選手になりたいと聞きに来たので。教えることで原点に戻ることができた」。自分が村松(現スカウト)や川崎(現ブルージェイズ)から見て聞いて磨き上げた盗塁こそ最大の武器と再認識した。

 この日本ハム3連戦はすべて逆転での3連勝。6月22日以来の貯金8は今季最多タイ。試合のなかった2位ロッテには0・5差と迫った。「ガッツパープル」と名付けた紫ユニホームでは7連勝だ。

 首位楽天とは残り16試合で7・5差。それでも本多は「まだ可能性はある。2位じゃなく優勝を目指している。あきらめていません。明日(17日)からの楽天戦3試合で決まる。3連勝しかない」。10年、11年のリーグ連覇を知る本多が若鷹を引っ張り、ペナントの最後を熱くする。【石橋隆雄】