<巨人4-3広島>◇23日◇東京ドーム

 敵地でCSを決める!

 広島は大竹寛投手(30)が5回4失点で敗れ、87年以来26年ぶりの“2桁カルテット”誕生はお預けとなった。4位中日が勝ったためクリンチナンバーも4のまま。今日24日からナゴヤドームで中日との直接対決3連戦に臨む。野村監督は、へんとう炎から復帰したエース前田健太投手(25)を3戦目に投入するプランも検討するなど、大一番に勝負をかける。

 いよいよ大一番だ。巨人戦に敗れた直後。広島野村監督は今日24日からの4位中日との直接対決3連戦について問われると、力強く言い切った。

 「今の自分たちの試合をして、力を出すだけ。1戦1戦、自分たちの戦いができるように。チームとして立ち向かっていきたい」

 先発大竹が5回4失点で10勝目を逃し、87年以来となる「2桁投手4人」の誕生はお預けとなった。最短のCS進出決定は25日となったが、巨人戦でも最後まで闘志を燃やし続けた。

 劣勢のまま迎えた6回に小窪が3号ソロ。「常に出ている選手じゃないので、出たときに仕事をできるかどうか。(直接対決で決めたい?)それが一番ですね」と表情を引き締めた。7回にはキラの適時二塁打で1点差とし、9回も2死一、二塁まで攻めた。指揮官も「無抵抗じゃなかった」と打線の粘りをたたえた。

 勝負の中日3連戦は、10勝投手2人が先陣を切る。初戦は野村だ。2年目右腕はこの日「自分のやるべきことをやるだけです」と冷静に話した。2戦目はバリントンが控える。重圧がかかるが山内投手コーチも「そういう中で頑張ってくれると期待している」と自信を持って送り出す。

 3戦目は未定だが…。38度の熱が出るなどへんとう炎で前日は休養したエース前田健がチームに合流。「平熱ですし、ノドの痛みもないです」と軽めの練習までこなした。もともとは中4日で3戦目に向かう予定だった。病み上がりとなるが、そのまま中4日で先発する可能性ついて野村監督は「検討している」と、エース投入をあきらめていない。山内投手コーチも「前日まで見られるから」とギリギリまで状態を見定めるつもりだ。

 投打で一丸となって、悲願の初CS進出を決める。敵地、名古屋で決める。【高垣誠】