巨人白石興二郎オーナー(67=読売新聞グループ本社社長)が24日、辞任を表明した加藤コミッショナーの後任として名前が挙がるソフトバンク王貞治球団会長(73)の擁立は困難との見解を示した。都内のホテルで取材に応じ「(セ6球団のオーナーの間では)王さんが引き受けてくれればいいなという話になりましたが、簡単に『そうですか』と引き受けてもらえるような状況ではない。なかなか難しそうだな、という感触がある」と、明かした。

 統一球問題発覚後、巨人渡辺球団会長が「俺は他に誰も推さない」と“王コミッショナー”を熱望。これを機に、セ・リーグを中心に王会長を推す声が高まり、水面下で可能性を探っていた。だが、年齢的、体力的な不安を抱える王会長は固辞する姿勢を崩していないとみられ、実現するのは難しい状況だ。

 加藤コミッショナーは日本シリーズ開幕前日の10月25日までに辞任する予定。白石オーナーは「全球団が納得できる人でないといけない。各球団で意中の人がいたら(オーナー会議議長の)宮内さんに連絡して、それを絞り込んで、どうするか考えていく」と早期解決に意欲を示しつつも「もうちょっと時間がかかるかな」と長期化も覚悟していた。