<西武3-4楽天>◇26日◇西武ドーム
これぞメジャーの弾丸ライナーだった。打の主役は、楽天4番アンドリュー・ジョーンズ外野手(36)だ。2点を追う7回2死満塁。野上から放った打球は、あっという間に右中間フェンスに到達。走者一掃の二塁打で逆転した。送球がそれる間に、三塁を回って本塁へ突入。さすがに欲張って憤死したが、巨体を揺らした激走にベンチは大盛り上がり。“優勝請負人”が打って走って、大一番で勝負強さを見せつけた。
前の打席は1球もスイングせず、好機で見逃し三振に倒れていた。星野監督の言葉が頭に浮かんだ。「いつも『積極的にいけ、打っていけ』と言われるのが頭に残っている。見逃したり、待ちすぎたりしているかもしれない」。切り替えて、打ち気を前面に出した。2ボール1ストライクから、難しい低めの直球をフルスイングで仕留めた。
大リーグ通算434本塁打、ブレーブスなど17年間で14度の地区優勝を経験した。日本の若いチームで求められたものは長打力だ。今季25発を放ち、マギーが27発。昨季12球団ワーストだったチーム52本塁打を、2人で稼いだ。開幕から不動の4番。圧倒的な存在感は、優勝争いと無縁の若い選手たちに余計なプレッシャーを感じさせなかった。
打率が上がらず、低迷していたシーズン序盤に「9月のオレを見てくれ」と言った。本当に頼もしかった。「このチームには来た時から特別なものを感じていたよ」。優勝の味を知る男の直感に違いない。【柴田猛夫】



