<ヤクルト2-3阪神>◇4日◇神宮

 阪神松田遼馬投手(19)がメモリアルデーでプロ初勝利を飾った。ヤクルト宮本の引退試合で同点の10回裏から登板。2イニング打者6人をパーフェクトに抑え、白星が転がり込んだ。11回裏には先頭で宮本の最終打席を迎え、フルカウントから146キロ直球を投じる。フェンスぎりぎりまで運ばれながらも左飛に打ち取った。

 松田

 すごい空気の中で投げて、初めて緊張しました。たまたまいいところで投げさせてもらって、皆さんのおかげです。小さい時からテレビで見ていた宮本さんとも対戦できて…。ありがたかったです。

 2年目の今季は1軍初登板から快進撃を続け、17試合連続無失点。ただ、記録ストップは残酷な幕切れだった。8月29日巨人戦、同点で迎えた延長10回裏に登板し、先頭の長野にサヨナラ弾を浴びた。首位争いから完全に脱落した瞬間だった。並の精神力なら、想像を絶するほど落ち込むナイター後。すぐさま被弾の映像を目に焼き付けた。

 松田

 見たくないとか、そういう問題じゃないんです。打たれるには原因がある。それを確認してレベルアップしたいので。あのボールは直球がシュート回転してしまっていた。

 つらい現実からも目をそむけない。タフな心が成長を支えている。「初めて勝てたのはうれしい。これをきっかけにいい投球ができればと思います」。ウイニングボールは両親の元へ。節目を経て、遼馬がサクセスロードを歩み続ける。【佐井陽介】