勝負師としてのケジメだった。西武渡辺久信監督(48)が15日、埼玉・所沢の球団事務所で辞任会見を行った。5年連続V逸で、今季もCSファーストステージで敗退。西武の黄金時代を支えた1人として、V逸の現実は重かった。「ライオンズにとって優勝できないということは、結果を出せないという意味。5年優勝できなかったことは、申し訳ないと思う。自ら責任をとろうと思った」。V逸が決まった9月26日の楽天戦後、ユニホームを脱ぐ決意を固めた。
6年間でリーグ優勝、日本一を1度。Aクラスにも5度入るなど、安定した成績を残した。印象に残った試合を聞かれ、数ある記憶の中から、08年の監督初勝利を選択。さらに、10月8日のロッテ戦、CSファーストステージの本拠地開催を決めた試合を挙げた。「6年間の集大成だったと感じた」。ぶっとく骨太に成長した選手の姿は、まばゆかった。「率直な気持ち、幸せだった。いい時も悪い時も、応援してくれたファンの存在は大きかった。これからの人生の宝物にしたいです」と感謝の気持ちだけだった。
04年の2軍投手コーチ就任から、10年間、西武を強く、常勝チームにさせることを第一に考えた。それでも、家族の支えなくして、できなかった。「周りから聞こえてくる厳しい言葉を受けながら、一緒に戦ってくれた妻、子ども、に感謝したいです」。任期中も、オフには家族との海外旅行やひとり旅が心の癒やしだった。今後は未定だが、夫人との旅行を楽しみの1つに挙げた。「最後は笑顔で別れよう。これからはナベちゃん、ナベさんって呼んで」。最後は報道陣の笑いを誘って、大好きだった西武ドームを去った。【久保賢吾】



