教えてください、小笠原先生-。来季レギュラー定着を狙う中日高橋周平内野手(19)が27日、巨人からFA移籍で入団が決まった小笠原道大内野手(40)に教えを請い、成長の糧とする。同じ左打者、日本球界では現役最高ともいわれる最高の師匠の打撃を目の前で見て、聞いて、学ぶことができる。「分からないこととか、聞いてみたい」と熱望した。

 6年2組で着席し、かわいい子どもたちといっしょに給食を食べた高橋周に最高の先生ができる。球界屈指の大打者「小笠原」の3文字に反応した。

 「あれだけの実績のある方なんで、分からないこととか聞いてみたい。見て、学ぶというか、そういう風にもできると思います」

 前日26日に小笠原の入団が決まった。来年20歳になる高橋周と41歳になる小笠原。単純に年齢だけ比較しても倍以上の差がある。野球の実績は、現時点で倍以上どころではない。ただ才能や潜在能力なら同じ左の強打者として共通するものがあるはず。高橋周はそれだけの逸材。学ぶべき点は多い。

 打撃の先生は転任したわけではないのだが、いなくなってしまった。これまでの担任は井端だった。退団し巨人入団で合意している井端のもと、昨オフは熊本市内で自主トレ。プロの打撃のイロハをたたき込まれた。去ってしまった井端先生からは退団決定後に電話で「ケガすんなよ」と温かいエールをもらった。成長を見せるためにも、新たな先生との出会いは大きな意味を持つ。

 来季は背番号も31から9に昇格する。球団の新たな顔として、落合GMからの指名でひとケタの主力の番号を背負う。訪問した二城小(名古屋市守山区)では、終始大人気だった。給食後には大いに交流し「懐かしくて」と児童へのサービスも兼ね、何とランドセルも背負った。大先生・小笠原のもとで学び、飛躍の年としたい。【八反誠】