広島が、大竹寛投手(30)の巨人FA移籍に伴う人的補償として、若手投手に狙いを定めたことが23日、分かった。即戦力選手も含めて調査を進めてきたが、18日に届いた獲得可能選手リストを球団内で吟味した結果、最終的に将来性の高い若手投手を獲得する方針を固めた。今週中にも巨人側へ通達するとみられる。

 大竹の年俸はAランクとなり、旧球団は年俸の80%か人的補償+年俸の50%の補償を得ることができる。大竹が巨人への移籍を決めた直後、松田オーナーは「若くていい選手なら(投手、野手やポジションに)こだわりはない」と説明。一方で球団内には即戦力選手を推す声もあり、慎重に調査を進めてきた。

 即戦力の左投手が補強ポイントにあがる広島だが、今回は右左にこだわらず人選を進めている。潜在能力の高さを考えれば、最速150キロで2年目の今季1軍9試合に登板した22歳右腕の一岡、昨季主に中継ぎで32試合に登板した24歳右腕田原誠、1年目の今季1軍3試合に登板した21歳左腕公文といった名前が予想される。選手層の分厚い巨人から「金の卵」を見つけ出し、新戦力に育て上げる。