国内最年長勝利を目指す中日山本昌投手(48)が、ラブラブ夫婦トレで14年をスタートだ。鳥取市のトレーニング施設「ワールドウィング」で14日、岩瀬ら同僚5選手と自主トレを公開。昨年12月に再婚した美智子夫人(32)も一緒に練習する熱々ぶりでエンジン全開だ。浜崎真二(阪急)が持つ48歳4カ月の勝利記録更新、6年ぶり2ケタ勝利、そして優勝へ。夫唱婦随のチャレンジイヤーが幕を開けた。

 山本昌がトレーニングに励む隣で、タレント国分佐智子似の美女も練習していた。昨年12月にハワイで挙式した美智子夫人だ。顔出しNGは残念だが、Tシャツはピンクのペアルック。山本昌が器具の使い方をアドバイスするなど、外の雪も溶かしそうなアツアツムードがあふれた。48歳の現役最年長選手が、新婚夫婦トレ。国内最年長勝利を懸けて戦う今季を、二人三脚で戦う決意の表れだった。

 「結婚したから頑張らないと。頑張って(白星を)挙げたいし(成績も)上げますよ」。ベテラン左腕は妻孝行のアゲちんを約束した。「野菜や汁物を最初に食べる」「午後7時以降は何も食べない」。夫人の食事管理のおかげで早くも5キロダイエットに成功。さらに鳥取まで来て一緒に汗を流してくれた。美智子さんは「一緒にいると昌さんの雰囲気が和らぐように感じます。私も昌さんが一番です」と優しくほほ笑んだ。

 山本昌は美智子さんをアスリートとしても尊敬。愛知出身で学生時代は伊良湖岬でサーフィンをたしなみ、陸上部にも所属。12年からは2年連続で名古屋ウィメンズマラソンに参加し、昨年は自己ベストの4時間08分53秒で完走した。厳しく自己管理しながら鍛錬する姿は最高の手本。山本昌が電話で助けを求めることもあるそうだ。

 そんな夫人からは珍リクエストも出た。「ホームランを打ってないのが記録みたいなので、ぜひ見てみたいですね」。プロ30年で0本塁打。夫は「最近は練習で柵越えも打てないから無理、無理、無理」と苦笑いでかわした。でも最愛の人からのお願いは断れない。「おまけでできたら」と史上最年長1号にも色気だ。

 もちろん一番の恩返しは大活躍しての新婚Vだ。「最年長勝利を達成できればうれしいし、開幕から1年間ローテに入って、6年ぶりに2ケタ勝ちたい。野球人生は終盤も終盤。何としてもう1度優勝して、輪の中に堂々といたいです」。この日の岩瀬との60メートルキャッチボールでは新球ツーシームも試投。「必殺技。希望にあふれてます」と手応え十分だ。奥様も「1試合でも長く現役ができるようにサポートします」と約束。ラブラブ・パワーでマサ夢の実現だ。【松井清員】