「リトル雄星」の声に耳を傾ける。西武菊池雄星投手(22)が17日、埼玉・所沢市の西武第2球場で自主トレを公開。昨季は序盤戦は軽快に飛ばし自己最多の9勝をマークしたが、8月6日の日本ハム戦の登板を最後に左肩痛で離脱した。けがの再発を防止し、1年間ローテーションを守り抜くために「自分の体の声を聞く」ことを自らに言い聞かせた。
名門復活を託されたACミランの本田と同じように、菊池にも「リトル」が存在した。今オフは2度、米ハワイに渡って自主トレを敢行し、真っ黒に日焼けした若きエース候補の口から自然と言葉が湧いて出てきた。
菊池
自分の体の声を聞いてストップをかけたい。痛いという赤信号の前に、黄色信号で気づかないといけない。
教訓を今季の飛躍につなげる方法論だった。昨季は前半戦は9勝をマークし、チームの勝ち頭としてスタートダッシュに貢献。だが、左肩痛に見舞われ、オールスター後はリハビリ生活に明け暮れた。「途中で離脱して迷惑をかけてしまった。終盤の優勝争いに加われなくて悔しい思いもした」と、2ケタ勝利目前で屈辱の足止めを食らった。
今季も伊原監督の構想段階では開幕ローテ入りが内定。開幕に向けてのアピールも大事だが、ローテーション投手の責任として、1年間通してのコンディション管理が求められる。今オフは肩のリハビリを継続しつつ、ウエートトレーニングにも精を出した。「年々、球威も戻ってきた。今まで100の力で投げていたのを80で投げられれば、バランス良く力まないで投げられる」と肉体的なパワーアップで長丁場に備える。
現状は体の声を聞くまでもなく順調な調整ぶりがうかがえる。この日はチームメートと室内練習場でフットサルをして汗を流し、その後は約70メートルの遠投で鋭い球筋を披露。サッカーでは、残念ながら鮮やかなゴールを見せることはできなかったが、遠投で投じた白球はひときわ、目を引いた。
常勝軍団復活に向け、まずは08年以来6年ぶりのリーグ制覇が最大目標。「勝たないとおもしろくない。みんなで優勝したい」と、サンシーロ・スタジアムならぬ、西武ドームに歓喜をよみがえらせる。【為田聡史】
◆「リトル・ホンダ」とは
ACミラン本田が1月8日の入団会見で、心の中の分身を指して言った言葉。同クラブを選んだ理由を問われ「心の中で、私のリトル・ホンダに聞きました。『どこでプレーしたいんだ?』と。そうしたらリトル・ホンダが『ACミランだ』と答えたから」と発言した。




