ついに、ロッテの輪の中に涌井秀章投手(27)が入った。成田山新勝寺で行われたロッテの必勝祈願。ひと足早くついた涌井は、本堂に上がる階段で足を止め、チームメートを待った。次々と差し出される手を握り、頭を下げた。「まだ、顔と名前が分からない」と苦笑いしながらも、温かく迎え入れられた。

 すべてが新鮮だった。成田山の勝御守はもらったことがあったが、新勝寺に詣でるのは初めて。一般の人と一緒に、もみくちゃにされながらの参拝に驚きながらも「ケガをしないように」とお願いした。

 昨年、フロントとスタッフでの必勝祈願に違和感を覚えた伊東監督が、必勝祈願はみんなでやろうと提案した。そのおかげで、日本一になった10年以来となる全員での必勝祈願が実現。験の良さに涌井も「その流れに乗っかっていければ」と期待を込めた。

 涌井は単なる1人の選手ではない。伊東監督は軸として考え、それによる波及効果も期待する。「唐川や成瀬が奮起してくれれば、いい戦いができる。全員で栄光を勝ち取りたい」。新勝寺で最後のピースが収まった。霊験あらたかな、強力布陣が敷けそうだ。【竹内智信】