勝利の女神が誕生した。阪神の「オフィシャルファンサービスメンバー」の最終審査が26日、大阪市内で行われ、16人が決定した。36年ぶりに甲子園に復活するチアリーダーとしての活動だけではなく、ボールガールやリリーフカーの運転、施設訪問などさまざまな活動を予定。応募200人から選ばれた母子2代や元福娘など多彩なメンバーがダンス特訓を積み、虎と一緒に戦う。

 発表は予定より約1時間半遅れた。1日に及ぶ最終審査。緊張した表情で並ぶ受験者たちは番号が呼ばれると笑顔に変わった。最終審査に参加したのは24人。レオタードなど個性豊かな格好で、朝からダンス審査、自己PR、面接を行い、最終関門を突破した。

 兵庫出身の彩華さんは2代目チアリーダーだ。36年前の78年シーズン、その1年間だけ存在した阪神の専属チアチーム。母はその一員だった。「母から当時の楽しかった話を聞いてきました。憧れてチアリーディングを始めました」と、母の背中を追ってダンスを始めた。阪神にはチアがなく、憧れのまま。昨年12月に「オフィシャルファンサービスメンバー」として復活するという一報を聞くと、迷わず応募した。念願かない「早く甲子園でダンスしたい。ファンの皆さまに会いたい」と笑顔がはじけた。

 今宮戎神社の福娘として活動していた大阪出身の文香さんは、苦手なダンスも克服する。これまでダンス経験がなく不安を感じながら挑んだ。福娘の奉仕活動を通じて感じた「自分の行動で周りの人を笑顔にしたい。それが幸せ」という強い思いを審査員にぶつけた。「苦手だけどダンスも頑張ります」と意気込んだ。

 ディレクターの島田若枝子さん(33)は「ビシビシ厳しく指導していきたい」とダンスを鍛える。03年からNFLチアリーダーとして8季連続活動したスペシャルアドバイザーの小島智子さん(35)は「プロスポーツと関わる心構えやスピリットの部分を指導していく」と、自らの経験から教え込む。

 目標はファンや関西の人たちから愛され、選手に愛されるチーム。9年ぶりの阪神優勝へ-。ホーム開幕戦の4月1日のお披露目から、勝利の女神たちの戦いも始まる。【宮崎えり子】