投打「二刀流」2年目に挑む日本ハム大谷翔平投手(19)を、「日曜日の男」とするプランが検討されていることが1月31日、分かった。先乗り自主トレを行っていた大谷はこの日、沖縄・名護入りしたチーム本隊と合流し、全体ミーティングに参加した。今日1日のキャンプイン初日から、さっそくブルペン入りする予定。8日の紅白戦(名護)で実戦初登板することも決まっているが、栗山監督をはじめとする首脳陣は、打者との兼ね合いを考慮し、登板を日曜日に固定することを検討中。実現すれば、「サンデー翔平」として定着しそうだ。

 盛り上がった腕の筋肉と、自信に満ちた表情。ルーキーだった1年前とは、何もかもが違った。風格すら漂う大谷が、今日1日のキャンプインへ気持ちを高ぶらせた。「(2年目なので)よりスムーズにいけると思う。手を抜くことなく、課題をこなしていければいいです」。今季は投手起用がメーン。まずは8日の紅白戦で初登板する予定だが、栗山監督が描くその後の青写真が、見えてきた。

 開幕ローテ入りし、1年間ローテを守り通すことが最大のテーマだが、もちろん合間では、打者として出場する機会をうかがう。指揮官は「(初登板の)8日は土曜日。でもずっと土曜日で開幕まで行くとは限らない。体の状態を見ながら」と、登板日をずらすことを示唆。本人の負担と投打「二刀流」の有効的な起用法を考え抜いた末、導き出した理想が「サンデー翔平」だったようだ。

 日曜日に登板を固定する利点は、多い。先発登板して100球近くを投げた場合、翌日に野手で出場することは現実的に難しい。だがリーグ戦で、月曜日に試合が組まれることはほとんどなく(ゴールデンウイークの5月5日ソフトバンク戦が前半戦唯一の例外)、野手としての出場をもっとも効率的にこなしていける。

 また変則日程となる3月のオープン戦や、5、6月の交流戦期間も、集客が見込める日曜日は、必ず試合が組まれている。日程に左右されず中6日の間隔を固定できることは、投手・大谷だけでなく、打者・大谷にとってもメリットが大きくなるのだ。

 理想型である「日曜日の男」となるためには、キャンプ中から万全の調整でアピールし、開幕ローテ入りすることが最低条件。今日1日のキャンプイン初日からブルペン入りが予定される大谷は「オフにやってきたことをしっかりと出せればいいです。(野手としても)いつでもいけるように準備したい」と、投打で精力的に汗を流すつもり。順調に進めば、開幕3戦目の3月30日オリックス戦、札幌ドームのマウンドに、背番号11が上がっているはずだ。