2年目を迎えた日本ハム大谷翔平投手(19)に「バカヤロー指導」が入った。1日、沖縄・名護キャンプ初日からブルペン入りし、59球を投げ込んだが、投球フォームに課題があり、首脳陣から早速ダメ出し。投球練習後にはシャドーピッチングでの“追試”も課せられた。視察した栗山英樹監督(52)からは「バカヤロー」の連発でハッパを掛けられた。

 大谷に“追試”が待っていた。キャンプ初日からブルペン入りし59球を投げたが、この日投球練習をした投手の中で唯一、首脳陣から投球フォーム修正のダメ出しを受け、全体練習後にはシャドーピッチングを追加された。「まだまだなので、ここからしっかりできればいいです。1日2日でできるようになれば苦労はしない。継続してやっていければ」。本人は前向きにとらえ、課題克服に取り組んでいく覚悟を決めた。

 指先にボールがかからず、キレがいまひとつ。制球にもばらつきがあった。厚沢投手コーチは「100人が見たら100人が『あれ?』って思ったはず。『さすが大谷』と思った人はいないでしょ?」と辛口で評価。栗山監督も「バカヤローっていう話。バカヤロー頑張ろうぜという感じ」と容赦なかった。

 原因はテークバック時の右腕の使い方にあった。詳細は伏せられたが、昨季は問題なかった部分が「変わってしまっていた」(同コーチ)。右腕から手首、指先までの動作がスムーズではなく、このフォームのまま投げ続ければ故障の危険もあるため、初日から忠告を受けることになった。

 キャンプ初日からつまずいた格好だが、もちろん期待の裏返し。今季のメーンは投手起用。ローテ入りして1年間を全うするハードルが課せられるだけに、周囲の見る目は自然と厳しくなる。今日2日は打者メニューが中心になるため、課題はその日のうちに指摘されることになったようだ。

 第2クールの8日には、早くも紅白戦登板が待っている。「そこに合わせるという感じではないです。1日でも無駄にしないように。1日1日力を出し切って勝負したいです」。右も左も分からなかった昨年のキャンプから1年。チームの大事な戦力となって、新シーズンが幕を開けた。【本間翼】