この春のロッテの顔だ。ドラフト5位の井上晴哉内野手(24=日本生命)が、16日オリックスとのオープン戦の4番に抜てきされた。打順決定を立花打撃コーチに任せていた伊東監督は「4番らしいな。まあ、話題を提供しなきゃだしな」と、自らも楽しみな様子で、期待した。

 この日の井上はフリー打撃で、昨年9勝を挙げた古谷と対決した。24球のうち13球をスイング。安打性は5本で、バックスクリーン弾を含む2本の柵越えを記録した。対戦した古谷からも「バットが遅れて出て来る。いいバッターですね。やられました」と褒められた。

 井上も初の対外試合に向けて、気持ちを高めている。「同じチームの人との試合だった今までとは違う。勝つための仕事をしたいと思う」。これまでは個人のアピールの意識もあったが、ここからは4番として打点を挙げ、チームを勝利に導くことに主眼を置く。

 今後の井上について伊東監督は、可能な限り使い続けていくことを示唆した。「相手が探って来て、崩されたところを見てみたい」と、限界を知りたい考えも示した。ここまで2戦2発と、まだ底知れない男の打撃が注目される。【竹内智信】