10日にキャンプ地入りした阪神の新外国人マウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ3A)が14日、屋外で初めてフリー打撃を行った。42スイングで推定130メートル弾を含む7本のアーチをかけた。出産に立ち会うなどしたため、フリー打撃は16日ぶり。ツボにはまったときの破壊力を見せつけた。

 虎党は静かに見守った。11時40分。韓国・サムスンとの練習試合を前に、スタンドは大勢の阪神ファンであふれた。その視線の先には新外国人ゴメス。これまで宜野座ドーム内での打撃練習だったが、ついにファンの前で打席に立った。

 「バッティング練習はスイングの確認に使っている。でも、初めてだし今日は力を入れて大きいのを狙った。明日からは普段通りだけどね。試合では今日以上の飛距離が出ると思う」

 どこからでも目立つ188センチ、104キロの巨体。すでに虎党の期待は本塁打で拍手をするレベルを上回っている。7スイング目で左中間に初めての柵越え。続く8スイング目もスタンドに放り込んだが、騒ぎは起こらない。圧巻は14スイング目。高々と舞った打球は、左翼席の奥を走る道路の手前に落ちた。推定130メートル弾。圧倒的な破壊力を見せつけた。「体の感じは良かった。久しぶりに外で打ったのでこれからだね」。久しぶりで柵越えの本数は多くなかった。それでもスタンドからは拍手ではなく「普通に飛んでるよな」と声が聞こえた。

 和田監督は「典型的なホームランバッターの打球の上がり方だったね。スイングスピードが本来じゃないから打ち損じが多かったけれど、思っていたよりも柔らかい」と評価。来日5日目でまだ万全でない中、アーチストの片りんを見せつけた。

 故郷ドミニカ共和国には生まれたばかりの長女と妻を残している。「スカイプ(インターネットの無料電話)で毎日連絡をとっているよ。沖縄はすぐ近くにビーチがあってドミニカに似ている」と新米パパは笑顔で話す。

 ラーメンや焼き鳥を食べるなど、徐々に日本にも慣れてきた。公私ともにステップアップする中、実戦の予定については「まだ具体的な話はしていない。コーチと話し合って決めていく」と話すにとどめた。次は何を見せるのか。実戦が待ち遠しい。【松本航】