<オープン戦:日本ハム1-0西武>◇13日◇札幌ドーム

 日本ハム大谷翔平投手(19)の初の開幕ローテーション入りが13日、決定的になった。栗山監督がこの日、明日15日の中日戦(札幌ドーム)の先発登板を見送る方針を明言。当初は最終チェックの機会とみられていたが、回避した。オープン戦は残り1試合の調整登板を残すのみで事実上、先発陣入りが内定。西武戦は「3番・指名打者」で出場し、4戦連続マルチ安打を放った。好調な打撃もアピールと本番へエンジン全開だ。

 試合では出場4戦連続マルチ安打と打撃力の高さを見せつけた大谷だが、「投手」としての勲章も手にしていた。栗山監督の言葉にヒントがあった。「土曜日(15日)は翔平だと思っていたでしょ。ずらしてみようかなと。いろいろな兼ね合いがある」。大谷のはずだった同日の中日戦先発を、開幕ローテ入り当落線上のルーキー浦野博司投手(24=セガサミー)に切り替えた。つまり、大谷の見極めは終わり、ローテ入りに当確ランプがともったことになる。

 残り2試合の予定だった開幕までの登板は、最終調整の1試合に変更された。ここまでの好投で、首脳陣は大谷の開幕ローテ入りを決断、テストは必要ないと判断したようだ。大谷は「(登板日の変更は)聞きました。次がいつかはわからないけど言われたところでしっかり調整したいです」と、落ち着いて受け止めた。

 打者としての好調子を維持させたいという意図もある。1回に右前打を放つと、4回には自身が投手として今季重点的に取り組み、また参考にもしている西武岸のパワーカーブを右前にはじき返した。「岸さんもまだシーズンに入ってないので…」とは言いながらも、「(カーブを間近で)しっかり見られたのはよかった」と収穫を口にした。

 打者としてはオープン戦の出場わずか4試合ながら、17打数8安打、打率4割7分1厘と存在感は際立つ。登板予定が1試合減ることで、開幕までに一定の打席数を確保できるというメリットもある。投打「二刀流」を進めていく上で、野手としての実戦不足も補われそうだ。

 開幕ローテ入りを決め、バットも快音連発。それでも大谷は「3、4打席目がいつもイマイチ。集中力を持って打席に入りたいです」と反省を忘れない。その向上心が、「二刀流」にまい進する原動力になる。

 ▼大谷が開幕ローテーション入りを確実とした。ローテーション投手となれば10勝以上が求められる。ドラフト制後、日本ハムで高卒2年目までに2ケタ勝利を挙げたのは、66、67年森安(11勝→15勝)と06年ダルビッシュ(2年目=12勝)の2人だけ。昨季は登板13試合で3勝、61回2/3だったが、初の規定投球回到達で2ケタ勝利なるか。

 ◆日本ハムの開幕ローテション展望

 開幕投手は吉川に内定。8日阪神戦で好投した大谷も決定的で、実績のある武田勝と、新外国人のメンドーサを含めた4人までが固まっている。5、6人目は木佐貫、斎藤、上沢が争っている。斎藤と上沢は12日西武戦で好投。やや出遅れていた昨季チーム最多勝のベテラン木佐貫もこの日、3回無失点に抑え、大きな差はない状況。9日オリックス戦で好投した新人浦野もダークホース的存在ではあるが、中継ぎの適性もあるだけに、首脳陣は難しい判断を迫られることになりそうだ。