<オープン戦:日本ハム0-2中日>◇16日◇札幌ドーム

 中日小笠原道大内野手(40)が開幕スタメンアピール弾を放った。札幌ドームでの古巣日本ハム戦に9回代打で登場。右翼席に弾丸ライナーでチームトップのオープン戦2号をカッ飛ばした。一、三塁のスタメン争いはルナと森野が優勢だが、割って入る勢いの豪快弾。構想外に近い形で巨人からFA移籍したガッツが、新天地で不死身を示した。

 これが40歳の弾道か。グングン伸びた低空ライナーが、右翼席に勢いよく飛び込んだ。小笠原はドームに衝撃を残したまま、悠然とダイヤモンドを回った。1点リードの9回に代打で登場。鍵谷の142キロ真っすぐを力ではじき返し、連勝を決定づけた。オープン戦2号はチームトップだ。

 小笠原

 しっかり打てたけど入るとは思わなかった。完璧…にしておいて下さい。あれが完璧じゃないと怒られる。1球というものに集中して、内容と結果が伴ったのは収穫ですね。

 ニヒルに笑いながらの言葉は本音だった。札幌ドーム弾は、日本ハム時代、日本一に貢献した06年9月16日のロッテ戦以来、2738日ぶりの快感。後押ししたのは古巣ファンの大声援だった。前日の打席から「札幌へお帰り~っ!」の大合唱。この日の1発は、ハム党総立ちの拍手で包まれた。「すごい声援でありがたかったしうれしかった。元気にやっている姿を見せられて良かったです」としみじみと言った。

 懐かしの地で開幕スタメンを猛アピールした。一、三塁を争うが、現状はルナのイチ抜けが決定的。だがもう1人のライバル森野は決め手に欠け、マッチレースの様相だ。谷繁監督は「ああいう集中力はさすが。2000本打ってるんでしょ?

 いろんな使い方ができる」とニンマリ。開幕スタメンはもちろん、代打の神様への期待も明かした。

 巨人の構想を外れる形でFA移籍した。手を差し伸べたのは落合GM。「まだできる。できるから取ったんだ」の言葉を胸に、キャンプでは連日、若手顔負けの居残り特打に励んだ。やや調子を落とし気味だった6日には、ナゴヤ球場で直接指導も受けた。恩返しは「結果を出すこと」と決めている。開幕先発への意欲を問われると「いつ、何が起きるか分からない。すべてに対して準備しておきます」と答えた。

 キャンプ後伸ばしているヒゲは濃くなった。「明日そるかも」とはぐらかしたが、日本ハムで一時代を築いた野性味も復活した。【松井清員】