<オープン戦:ソフトバンク12-2広島>◇22日◇ヤフオクドーム

 失敗は成功のもと!

 広島ドラフト2位の九里亜蓮投手(22=亜大)が、開幕前最後の調整登板に臨み、4回8失点とKOされた。ここまで1軍実戦3試合で8回2/3を1失点と結果を残してきたが、強力打線につかまった。猛省を力に変え、デビュー戦となる3月29日の中日戦(ナゴヤドーム)に向け、準備を整えていく。

 九里は顔色ひとつ変えず、淡々と「初KO負け」を振り返った。「言い訳できるような内容じゃない。全部のボールが甘かった。実力がない。それに尽きますよ」。まるで炎上を想定していたかのような落ち着きぶりだった。

 チェンジアップが、ツーシームが真ん中に集まった。オープン戦11連勝中の強力ソフトバンク打線が見逃してくれるわけがない。4番李大浩に左越え2ランを含む3打席連続打点を許すなど、4回で91球を要して9安打4四球8失点。予定していた6イニングを投げ切ることなく降板した。

 振り返れば、2日前の練習後に「打たれない、なんてことはないと思う」と、さりげなく炎上を予告していた。新たな調整法変更に挑戦し、状態を確かめる狙いもあったからだろう。「プロは1年間試合が続くので、それを見据えて変えてみようと思って」。登板日の2日前にブルペン入りする投手が多い中、今回はブルペン投球から登板までの間隔をあえて空けていた。

 当初は4日前の18日にだけブルペンに入ったとみられていたが、実は3日前の19日にも2日連続でブルペン投球していたことが判明。いずれにせよ、ブルペンから実戦までの間隔を通常より空けた結果、感覚に狂いが生じた。今後は登板日の2日前にブルペン入りすることになりそうだ。

 試合前の時点で1軍実戦3試合8回2/3を1失点と結果を残していた。野村監督は「今日はよろしくなかった」と苦言を呈した上で「ここでどうこうする、ということはない」と説明。1度の失敗で開幕ローテ入りが揺らぐことはなかった。

 次回はいよいよ開幕2戦目の3月29日・中日戦で先発デビューする予定。「シーズンに入れば、こんな投球は許されない」。本番を見ておいて下さい-。そう言わんばかりに、九里は目力を強めて球場を後にした。【佐井陽介】