<オープン戦:ソフトバンク12-2広島>◇22日◇ヤフオクドーム
V奪回に必要な最後のパーツがはまった。ソフトバンク李大浩内野手(31=オリックス)のオープン戦1号2ランが飛びだした。4回無死二塁、広島のルーキー九里亜蓮投手(22=亜大)からライナーで左翼席へズドン。二塁打が出ればサイクル安打という4打数3安打4打点の乱れ打ちで、球団新で、オープン戦タイ記録となる12連勝での“1冠”へと導いた。
強打線の“竣工(しゅんこう)式”は4回にきた。李大浩が1ボールから内角シュートをたたき切った。「打球が低くフェンスに当たるかと思った」。バットの持ち主の予想を超えた打球は左翼席にライナーで吸い込まれた。広島九里をKOする決定的な2ラン。「本塁打は最後に出るのが理想。本当に調子いい」。2月末から45打席目で聞いた快音に声も弾んだ。「誘い球、ボール球に手を出さないようになった。芯に当たる打球が出てきている」。
1回2死二塁でチェンジアップを上からたたき、三遊間を破る先制打。これがオープン戦初打点だった。3回無死二塁は外角直球をつかまえ、中堅フェンスにぶち当てた。「久々でした」と公称130キロの体を揺らし、2年ぶりの適時三塁打とした。4打数3安打4打点。二塁打が出ればサイクル安打だったが、「1日だけの成績。あまり意味はない」とこちらは軽く流した。
急激な上昇カーブを描いた。秋山監督の指導でティー打撃で長めのバットを使い、王会長からは「打ちたい気持ちが強く、いらっしゃいと球を呼び込む気持ちができてない」と心構えを説かれた。日本の3冠王から受けた助言も胸に秘め、直近4試合で16打数9安打の打率5割6分3厘とした。「今は後ろに体重が残っている」と理想的なステイバックが安定感につながる。
芸能界にも友人が多く、韓国のテレビドラマを見て気分転換しながら過ごしたオープン戦。「チームみんなけがなくいいペースでやれている。このまま維持するのがベスト。開幕がドキドキワクワクで楽しみです」。本多に内川、鶴岡が打率4割を超え、柳田は4本塁打。主砲もエンジンが暖まり、チーム打率は3割に達した。15安打で今季最多12得点を奪い、オープン戦12連勝で1位も確定しての“1冠”。李大浩の快音でV候補の打線は仕上がったと言える。【押谷謙爾】



