<オープン戦:西武6-4DeNA>◇23日◇西武ドーム

 DeNAの先発陣が不安を抱えたまま開幕を迎える。西武とのオープン戦で、投手陣が13安打6失点と乱れた。開幕3番手(30日・ヤクルト)で先発する三浦大輔投手(40)は毎回安打の4回7安打2失点。6番手(4月3日・巨人)予定のギジェルモ・モスコーソ投手(30=ジャイアンツ)も3回4失点だった。開幕ローテーション6投手中4人が防御率5点以上で、結果を残せないままシーズンに突入する。

 新戦力までもが崩れた。5回。先発三浦の後を受け、新外国人モスコーソがマウンドに上がった。立ち上がりは3者凡退に斬ったが、快投にはほど遠かった。6回1死から木村に147キロ直球を三塁打されると、脇谷への初球であっさりとスクイズを決められ失点。続く7回にも4安打を集められて、さらに3失点を重ねた。「日本式(のストライクゾーン)にアジャストしていけるようにしなければいけない。今日は球が高かった。それが課題」と反省の弁を並べた。

 指揮官の表情もさえなかった。ベンチで腕を組んだまま戦況を見つめた中畑清監督(60)は「最後の試合にしては、ぼんやりとした感じで終わった」と頭を抱えるしかなかった。オープン戦のチーム防御率は4・01で、目標の2点台はほど遠かった。キャンプでは「ブルペンにいるのが楽しい」とご機嫌だった表情も一転。この日の試合後は「これでは去年と変わらない」と表情を曇らせた。

 今季の2本柱として送り出す開幕投手の三嶋と2番手の井納も不安も残す。オープン戦最終登板で三嶋は5回5失点。井納は5回4失点の結果に中畑監督は「打たれても外さないという悠長な考えでいてもらっては困る」とあらためてくぎを刺した。

 先発陣がゲームを作れなければ、戦況は難しくなる。一方で強力打線は、ここ3試合で15得点と頼もしい。開幕まで4日間。ディフェンスさえ安定すれば十分に戦える。【細江純平】