<中日2-3広島>◇28日◇ナゴヤドーム
4年ぶりの開幕星だ!
広島は菊池涼介内野手(24)が延長10回に勝ち越し打を決め、開幕中日戦に勝利した。エース前田健太投手(25)が2点を先制されるまさかの展開から、総力戦で粘り勝ち。敵地で中日谷繁新監督の初勝利を阻止し、23年ぶりのリーグ制覇へ最高のスタートを切った。
見逃せばボール球。菊池は2ストライクと追い込まれ、守護神岩瀬の高めスライダーに食らいついた。おっつけた飛球は右翼線後方へ。「切れるな!」と叫んだ菊池の祈りは通じ、値千金の勝ち越し打となった。
菊池
赤松さんが(三塁)走者だったので、転がせば絶対セーフになってくれるという気持ちで入れた。
初回2死満塁の好機を逃し、エース前田が2点先制されるまさかの展開。総力戦が実ったのは10回表だ。1死から代打小窪が右中間二塁打で出塁。1番丸が右前打でつなぎ、1死一、三塁で菊池に出番が回ってきた。初球にセーフティースクイズを失敗。取り返そうという気持ちが「一番でしたね」。ナインの思いをがむしゃらに体現した。
感覚を大事にする。内野用グラブは1個しか作っていない。「重くなるから」という理由で昨季は1度もグラブに脂を塗らず、雨にぬれても「段ボールみたいに、バッサバサになった感覚がいい」と言う。バットは1年目の12年から2年間で5種類を使用したが、重さはバラバラでグラム数も知らないと言う。「握って重いかどうかとか、重心によって感覚も違いますから」。固定概念にとらわれない男だから、ボール球にも反応することができた。
中堅・丸のホーム好返球があり、エース前田の降板後は中継ぎ陣が踏ん張った。最後は控えの小窪が突破口を開き、キャンプから右打ちの練習を続けてきた菊池が右方向に決勝打。野村監督は「チーム全体で戦うとみんなに言っていた。小窪がよく打ってくれて、まさにそういう戦いができた」と納得顔だ。4年ぶりの開幕星。底力を証明する一戦だった。【佐井陽介】



