<中日4-3巨人>◇6日◇ナゴヤドーム
おれが4番だ!
中日の新4番平田良介外野手(26)が今季1号となる逆転2ランで巨人戦初勝利を導いた。1点ビハインドの4回、ド派手にバックスクリーンに運んだ。競り負けた前夜にボーンヘッドでベンチを凍り付かせたルナも3安打2打点の活躍で汚名返上。投打がかみ合い、連敗を4で止めた。
新4番に待望のアーチが生まれた。4回無死一塁。打席の平田はオレンジ色のバットをゆったりと動かし、巨人大竹のスライダーに反応した。グングンと伸びた打球は中堅フェンス上部にある黒いシートにズドンとぶち当たった。
「ゲッツーを恐れずに思い切り振ろうと思いました」
推定130メートル。開幕から9戦、37打席目でようやく飛び出したホームランは、特大の逆転弾だった。
巨人にも敗れ、4連敗中。そんな試合前からひと味違った。いつものフリー打撃に比べ、左方向に引っ張る打球を意図的に連発した。今季からチームに加入した小笠原から何やらアドバイスを受ける場面もあった。「秘密です!」。内容は明かさなかったが、先輩のフルスイング男から教えを受けていた。
「今年はつなぎに徹しようと思ったけど、自分らしさが欠けていると思った。しっかり振ろうと思って打席に入りました」
3番ルナ、5番森野に挟まれたセ界一若い4番は、本来の打撃スタイルを再確認。吹っ切れた状態でナイターに臨んでいた。今季から新たな武器も手に入れた。スパイクの歯の形を「V字」から「Y字」に換えた。契約を結ぶ用具メーカーSSKが開発したもので、前後左右、全方向に力が入りやすいというニューアイテム。地面をしっかりとつかみ、フルスイングでボールに力を伝えた。
オープン戦から全試合で4番に起用している谷繁兼任監督は厳しかった。「あの打席は良かったけど、あとの打席がね。チャンスで打ってこそ4番。これからの課題ですね」。5回、7回は得点圏に走者を置いて凡退。期待するからこそ、言葉は厳しくなる。
「まだ今の段階では4番目のバッター。本当の4番になれるように頑張りたい」と平田も自覚する。4番が試合を決める。そんな試合が増えればチームも浮上するはずだ。【桝井聡】



