<日本ハム3-2西武>◇12日◇札幌ドーム

 日本ハム大谷翔平投手(19)が「同門対決」を制し、今季初勝利を挙げた。花巻東の先輩でもある菊池雄星投手(22)と初めて投げ合った。毎回走者を背負う苦しい展開だったが、それでも自己最多の10三振を奪い、5回2/3を6安打1失点にまとめた。

 家族にとっても、特別な“今季初勝利”となった。花巻東(岩手)へ進学する動機となった憧れの先輩左腕と、プロの舞台で初の投げ合いが実現。大谷の父徹さん(51)は「親なんだから本当は息子を応援しないといけないんだけど…。複雑ですよ」と苦笑いした。

 現在、仕事の傍ら、週末は中学生に野球を教えている。練習から岩手県奥州市内の自宅へ急いで帰りテレビをつけたが、すでに7回。2人の姿はなかった。今季2度目の先発でつかんだ白星を「前回登板の時は、顔が赤くて体調が悪そうだったと家内が心配していたので、今日は勝って良かったです」と一安心していた。