<広島5-0中日>◇12日◇マツダスタジアム
待望のマエケンとの投げ合いで、中日大野雄大投手(25)が空回り負けした。過去2勝1敗だった同学年対決。だが前日から「意識しないわけにはいかない」と入れ込みすぎた気合が、初回の制球を乱した。1死から3連続の四死球を与えて満塁。続く広瀬にあっさり先制の2点適時打を浴びた。敵のエース相手に重い2点。その後立ち直って6イニングを0封したが、時すでに遅し…。魔の8分間になった。
大野も肩を落とした。「初回がすべてです。あれだけバラついていては…」。前田への意識を問われると、「もちろん」とうなずいた。今や球界を代表する投手に上り詰めた同世代は最高のライバル。3月28日の開幕戦での投げ合いをキャンプから励みにしてきた。だが開幕指名されたのは川上。失意をバネに変え、やっと念願かなった投げ合いだった。勝てばチームも5割。ところがその分、気持ちだけが空転してしまった。
受けた谷繁兼任監督も厳しい顔だ。「修正はできたけど浅いイニングの時に、ということになる。相手が誰であろうと、自分の投球が初回からできれば、安定した投球ができるようになる」。7回5安打2失点は先発として合格だ。だが勝負どころで力を発揮できないと勝てない。大野も今季3戦2敗。初勝利へ生みの苦しみのまっただ中だ。
「次やるしかないです」。懸命に前を向いた。吉見不在の中、自分が引っ張っていかないといけない自覚はある。刻んだ苦い教訓を生かし、次週巨人戦で意地を見せたい。【松井清員】



