<ロッテ0-3楽天>◇13日◇QVCマリン

 初めてのブルペンだった。ロッテ唐川侑己投手(24)は力水を飲み干すと、小走りでマウンドへ向かった。「相手との勝負ではなくて、自分との勝負でした」。前日に2回1/3、67球を投げ7失点でKOされた。その悪夢を振り払うように、フォームを修正しながら必死に投げた。プロ初の中継ぎ登板は2回を2安打2四球。なんとか無失点で切り抜けた。

 中0日登板は伊東監督の荒療治だった。「昨日、あんな感じで。あのまま次の登板となれば、本人も不安のままだっただろう。半分、強制だったけど、イニングも短いし、気持ちの入り方も違った。次はしっかりゲームをつくってくれると思う」。次回先発は当初の予定どおり。この日の修正の効果が出ることを期待した。

 唐川は前日の試合直後に、この日の登板の可能性を伝えられていた。「僕が中継ぎをたくさん使う展開を招いたし、投げたいと言ってもなかなかもらえるチャンスではない。きれいに打ち取ろうとかしないで、必死に投げることだけ考えました」と、危機感をむきだしにした。

 同じようなことを昨年7月6日、楽天星野監督がしている。前日に1回、27球を投げて4失点でKOされた則本を中継ぎ登板させた。則本は、逆転勝ちで白星を手にしたその試合から5連勝を飾った。唐川にも同じような変わり身を期待したい。【竹内智信】

 ▼ロッテ唐川がプロ入り初めてリリーフで登板し、08年のデビューから続けていた連続試合先発登板は113試合でストップした。現役でデビューから100試合以上継続中はグライシンガー(ヤクルト-巨人-ロッテ)の139試合と唐川の2人だけだった。初登板からの連続先発登板は98~04年ミンチー(広島-ロッテ)の187試合が最長で、日本人最長は涌井(ロッテ)が西武時代の05~12年に記録した175試合。