藤浪初勝利で奪首ロードが切り開かれる。阪神藤浪晋太郎投手(20)が今日15日、広島との首位攻防第1ラウンド(マツダスタジアム)に先発する。ここまで2試合は終盤にKOされており、中西投手コーチは早めにリリーフを投入する可能性も示唆した。もちろん、藤浪は「神経を使って投げられれば大丈夫」ときっぱり。20歳初マウンドでの勝利が、同カード首位浮上の絶対条件だ。
甲子園は充実の月曜日を迎えていた。王者巨人に本拠地で3連勝して、2位に浮上した。この5連勝で打つべき人が打ち、守るべき人が守り、チームは落ち着きを取り戻したように見える。ただ、まだ足りないものがある。そう、藤浪の勝利だ。先発3本柱の中でいまだ未勝利。エース候補の怪物右腕が勝たないことには首位浮上はあり得ない。
そこで中西投手コーチは藤浪に勝ち星をつけるための作戦を、条件付きでチラリとのぞかせた。
「1つ何とか勝ち星をつけたいところなんだけどな。球数的なことよりも、試合の状況次第で早めに切ることはある。スタミナというよりは、3回り目は打者も慣れてくるわけだから。早めにリリーフ投入?
あり得るな」
ここまで2戦2敗。いずれも打順が3回り目以降の終盤にKOされた。1日中日戦は8回、8日のDeNA戦とも球数が100球を超えたあたりから崩れていった。本人も中西コーチもスタミナ不足という単純な捉え方はしていないが、昨季は100球をメドに球数制限された藤浪が、結果的に100球の壁に阻まれる形になっている。
ただ、藤浪はあくまで“100球の壁”を否定し、最後まで投げきる姿勢を示した。
「自分はコントロールがいいタイプではないので、制球が悪くなってきた時に打たれている。(終盤に)まったく初回と同じ投球ができるわけではないですが、神経を使って投げられれば大丈夫だと思っています」
救援陣の早期投入プランは勝ち星をつけさせたい中西投手コーチの親心だが、心配ご無用とばかりに6連戦の頭を託された先発としての自覚をうかがわせた。
「勝ちたいですし、勝つことしか考えていない。チームとして流れに乗れていて、いい勢いできている。この勢いを消さないようにしたいです」
広島3連戦での首位奪取の条件は2勝1分け以上。つまり藤浪が勝たなければ、ほぼ同カードでの首位はない。和田阪神最長タイとなるチーム6連勝もかかる。背番19で勝てば、さらに勢いは生まれるはずだ。20歳になって初のマウンド。猛虎の浮沈を握る男にとって今後を占う重要な試合になりそうだ。【鈴木忠平】
▼今季の阪神藤浪は5回まで被打率1割2分1厘に抑えているが、6回以降は23打数11安打で被打率4割7分8厘。2試合とも6回以降につかまって敗戦投手に。今日は6回以降も抑え、今季初勝利なるか。



