<ソフトバンク3-1楽天>◇16日◇ヤフオクドーム

 またも、投打でソフトバンクに屈した。楽天は松井裕樹投手(18)がプロ3度目の先発マウンドに上がったが、5回3失点で降板。6四球と課題の制球が不安定で、3敗目を喫した。打線も5安打1得点のみ。敵地で2連敗を喫し、再び借金1で4位に後退した。仙台に戻って、仕切り直す。

 最後にもらったチャンスを生かせなかった。2点を追う9回。ソフトバンクの守護神サファテが乱れた。先頭から連続四球で無死一、二塁。ここで、星野仙一監督(67)が動く。一塁走者をジョーンズから俊足の森山に代え、後藤には代打枡田。犠打を選ばず、強攻策に出た。しかし、枡田は1球も振らず、5球で見逃し三振。際どいコースを見極めようとしたが、通じなかった。2死からは、嶋に代打牧田を送った。長打力にかけたが、中飛。2連敗で4位に後退した。

 星野監督は「寺原に1点じゃな」と嘆き節だった。寺原に7回5安打1得点のみに抑えられ、「現12球団プラス近鉄」の13球団勝利を献上してしまった。かつての本格派のイメージとは違い、変化球を低めに丁寧に集められ、凡打が続いた。

 序盤に攻略の糸口はあったが、仕掛けが裏目に出た。1回1死一、二塁。打者ジョーンズがフルカウントとなり、投球と同時に走者がスタート。だが、ジョーンズは空振り三振。二塁走者の藤田は三盗失敗の併殺だった。3回にも2死一、二塁で重盗失敗だった。

 ただ、打線ばかりを責められない。星野監督が「毎回、毎回、四球を出したら、点を取ってくれない」と指摘したように、先発の松井裕は5回までで6四球。失点は3に収まったが、守りの時間が長くなれば、攻撃にも影響は出る。投打のかみ合わない敗戦となった。

 変則日程で、敵地での今カードは2試合だけだった。その2つとも落とし、借金を作って10日間の遠征を終えた。開幕当初から、星野監督は「パは混戦になる」と言い続けている。仙台に戻って仕切り直す。まずは連敗ストップだ。【古川真弥】