<ロッテ4-0ソフトバンク>◇20日◇QVCマリン

 ソフトバンク打線が新人にひねられ、オープン戦を通じて今季初の0封負けを食らった。ロッテ石川に8回まで快投を許し、散発の4安打。「つかまえきれなかった。最初はいい当たりをしていたけど、差し込まれているところがあったな」。秋山幸二監督(52)が珍しくあっさり力負けを認めた。

 開幕カードで2得点した相手にリベンジされた。前回より腕を振り、シュート回転する直球は切れた。粘り強いはずの長谷川が直球に反応が遅れるなど押された。6回無死一、二塁のチャンスでは4番李大浩から3者連続で飛球。三振は2個だけで、打線全体が差し込まれ、打ち取られた。

 前回は3安打した李大浩は1四球を選ぶも、3飛球。「甘い球も多いが、ミスショットした。直球を狙ったが、甘い球に反応できなかった」と首をひねる。それまでのDHから一塁守備に入ったロッテ3連戦で10打数無安打とやや失速。主砲は「リズムは関係ない。いい当たりはある」と胸を張る一方で、藤井打撃コーチは小さなズレを指摘。「守りの部分はあるけれどもオープン戦も守っていた。(インパクトで接触面が)少し滑っている。開きが早いのかな。修正だね」。

 そもそも、先制すれば1分けを挟んで8連勝のチームがミスで流れを手渡した。2回1死で今宮と中村で角中の飛球を追い、最後は声を出して主張した中村が捕球できず、二塁打となり、松田がクルーズの打球をそらして先制された。「最初の1点はエラーで取られた。野手が足を引っ張っているようではいかん」。秋山監督は再発防止のためピシャリと言った。

 連勝が6で止まり、首位ながら2位オリックスとゲーム差はなし。そんな事実よりも、石川の対戦防御率0・00は気になる。藤井コーチは「新人にやられるのは悔しい。やりかえさないと」とつぶやいた。【押谷謙爾】