剛腕がマウンドに帰ってくる。右肩痛から復活を目指す巨人沢村拓一投手(26)が、明日21日のイースタン・リーグ日本ハム戦(鎌ケ谷)で実戦復帰する。右肩痛でキャンプ中の2月3日から2軍で調整。日々変化する張りや痛みと闘いながら、懸命にリハビリに励んだ。実戦は昨年の日本シリーズ第7戦以来。「1日でも早く、貢献できるようにアピールしたいです」と決意を込めた。

 投手陣の救世主として、期待は高まる。セドンが抹消され、交流戦は菅野、内海、杉内、大竹を軸に回すが、5人目が必要不可欠。直近で先発ローテの谷間とされるのは25日の日本ハム戦だが、川口投手総合コーチは「ファームで頑張っている人にチャンスを与えようと思う」と明言。小山、阿南が候補とみられるが、沢村が復帰すれば強固な態勢を敷ける。

 チームは2カード連続で負け越し、交流戦を迎える。川口コーチは「交流戦は球界全体の流れが変わる」と言ったが、流れを変える力が沢村にはある。12年のCSファイナルステージ、負ければ敗退の4戦目で勝利を挙げ、日本一へと導いた。復帰初戦は1イニングの予定とみられるが、1軍昇格に向け、大きな1歩をしるす。【久保賢吾】