記念打より頭に残るのは敗戦試合-。今日17日、23歳になる阪神ドラフト4位梅野隆太郎捕手が、日刊スポーツのインタビューに応え、現在の心境を激白した。新人ながら開幕から捕手陣で1人だけ離脱することなく1軍に同行。ルーキーならではの苦悩、プロの厳しさ、今後への思いなど熱く語った。

 -スタメン出場するなど出番も増えてきたが、気にかけていることは

 梅野

 勝ちたいという気持ちを強くもってゲームに入っている。マスクをかぶるときは、自分に任せてもらっている、という気持ち。勝っていても負けていても。最後まで出たい気持ちが強くある。

 -初出場、初安打、初本塁打と順調に来た。その中で最も印象深い試合は

 梅野

 相手の流れを止めることができない試合があった。甲子園の西武戦(5月29日)では、出てくるピッチャーと、なんとかゼロでいこうという意識はあった。ただ、中盤以降に毎回失点されて、どうしていいんだろう…と自分自身も迷った(結果は最後まで出場し19被安打13失点)。後から冷静になると、その場以上に悔しさがこみ上げてきた。何かできたんじゃないか、と。反省がない日は絶対にない。ひとつひとつ段階を踏むしかない。

 -活躍しているときではなく、大敗の試合を挙げられたのは意外。西武戦のように負けている試合ではヤジも飛んでいたが

 梅野

 (阪神に入団し驚いたのは)ファンの熱さですね。どこの球場に行っても黄色くスタンドが染まる。いつも大歓声を送ってくださる。熱いだけに、応援もしてくれるし、ゲキも飛ばしてくれる。

 -背番号44のユニホームを着た虎党も増えた

 梅野

 うれしいです。着ている、着ていないにかかわらずファンがいるのはすごくうれしい。自分はプレーで活躍を見せていかないといけない。今以上に活躍して広がっていくようにできればいい。(西武戦のように試合で)悪い流れを作った時は悔しい。それを次は止めるように終わってから反省している。

 -多くのことを学んでいる1年だと思うが、見習うことが多い選手は

 梅野

 やっぱり鳥谷さんですね。朝一番に必ず来て、トレーニングをして、自分のルーティンを持っている。試合に合わせて体の準備ができている。選手として、仕事として尊敬する先輩。姿や行動で見せてくれる方です。

 -シーズンも半分近く過ぎた。ルーキーイヤーをどんな1年にしたい

 梅野

 すべてにおいて前より上達するようにしたい。自分で振り返ってみても、ファンの方から見ても「良くなった」と言ってもらえるように。無駄なく階段を上がっていく1年間にしたい。これまでに経験しなかったこともこれから起きると思う。試合に入る前に、相手の作戦など含めて準備して臨みたい。【取材・構成=松本航】<梅野ここまでの歩み>

 ◆開幕1軍

 2月沖縄・宜野座キャンプメンバー入りし、07年清水以来の新人捕手開幕1軍もつかんだ。

 ◆初出場

 3月28日の巨人戦で阪神新人捕手として69年田淵以来、45年ぶりに開幕戦デビューを果たす。初打席は左飛だった。

 ◆初安打

 同30日の巨人戦で大竹から左前安打を放ち、通算4打席目にプロ初安打をマークした。

 ◆初本塁打

 4月27日DeNA戦で三上から初本塁打。

 ◆代打本塁打

 5月6日中日戦では同点の延長12回に野手最後の駒として代打起用された。2号2ランで4時間47分の総力戦に終止符を打った。

 ◆連続出場

 藤井、鶴岡の離脱後は6月1日日本ハム戦から8試合連続でスタメン出場。16日現在、33試合に出場し76打数17安打2本塁打8打点。打率は2割2分4厘。