<中日0-5西武>◇17日◇浜松
西武十亀剣投手(26)が気持ちいい汗を流した。中日打線をわずか2安打に抑え、昨季5月6日日本ハム戦以来、自身プロ3度目の完封勝利を飾った。「めっちゃ汗をかきました」と、照れ笑いを浮かべながらヒーローインタビューに登場。「野手の方に点を取ってもらったのが大きい。中継ぎの方にも迷惑を掛けてばっかりだった。力まずに低めを意識して投げた結果。良かったと思います」と1人で投げ抜いた一戦を振り返った。
紆余(うよ)曲折を経て先発マウンドに戻ってきた。今季は伊原監督からキャンプ前に中継ぎ起用を通達された。1月に自主トレ先の米ハワイから帰国したときは「先発の調整しか分からない」と動揺を隠せなかった。クローザーとして開幕を迎えたが不慣れなポジションで力を発揮できず、冷や汗が額ににじんだ。
結果が出ない日々が続き、5月10日のソフトバンク戦から先発に再転向を命じられた。「悔しかった」。先発ローテ入りは複雑な心境だった。今季6戦目の先発となったこの日は、二塁も踏ませない完璧な内容で最初から最後までマウンドを支配した。「抑えの経験を無駄にしたくなかった。今は勝負どころを勉強したと思える」と、最後の打者エルナンデスはアウトローへの144キロ直球で空振り三振に仕留め、2ケタの10奪三振で締めくくった。
今季、チームでの完封劇はノーヒッター岸に続き2人目。田辺監督代行も「今日は十亀でしょう。(8回で)代えようかとも思ったけど勢いでいかせた。コントロールも安定していて良かった」と、汗だくの右腕をねぎらった。【為田聡史】



