<ロッテ1-0ソフトバンク>◇14日◇QVCマリン
ロッテ伊東勤監督(51)のサプライズ抜てきがズバリ決まり、強力ソフトバンク打線を完封した。右足首を負傷した吉田に代わって昇格した高卒2年目の田村龍弘捕手(20)をスタメンで起用。大胆なリードにルーキー石川歩投手(26)が7回無失点で応えた。ソフトバンク戦は3試合、20回2/3を投げ防御率0・00というキラーぶりを発揮。4回の決勝打も2年目の加藤翔平外野手(23)がもたらすなど、1、2年トリオが低迷するチームの救世主となった。
ふなっしーとお立ち台に立ったロッテ石川は、決めぜりふを「絶景なっしー」にアレンジして爆笑を誘った。しかし、8回のマウンドに上がり投球練習を始めた時には、笑えないアクシデントに襲われた。右手親指の付け根をつってしまい、「ベンチで元に戻っても、またつったりしたので…。去年の夏にもありました」と緊急降板を説明した。
7回までの好投を支えたのは、初スタメンの田村だった。内角を大胆に要求。リズムよく6歳年上の先輩投手をリードした。「監督が左打者の内を攻め切れていないと言っていたので、序盤のうちに意識付けした。後半は松永さんも西野さんも変化球が多くなるので」と先も見据えて、したたかに配球を組み立てていった。
チャンスを感じ取った。9日の西武戦で吉田が右足首を負傷し10日には登録を抹消された。代わって昇格すると、13日の楽天戦で途中出場し、落ち着いたプレーでアピール。この日のスタメンを勝ち取った。「ファームでも打たれていたので失うものはない」と強い気持ちでマスクをかぶった。監督からは石川は安打を許すとテンポが同じになるというアドバイスも受けていた。2回1死から長谷川に二塁打を許すと、マウンドへ向かって間を取った。
捕手に厳しい伊東監督も、珍しく褒めたたえた。「きのうちょっと使ったけど自分を出していた。投手にアドバイスもできる。内角を大胆に攻めたから変化球も生きていた。呼吸もピッタリだった」。これまで、闘志を表に出せる選手がいないことを嘆いていただけに、喜びもひとしおだ。
石川も感謝していた。「シンプルにストライクが取れる球をどんどん出してくる。投げやすかった」と絶賛。この攻め方が巻き返しのヒントになりそうだ。【矢後洋一】



