<中日8-4阪神>◇14日◇ナゴヤドーム

 USJから飛んできたハリー・ポッターに魔法をかけられてしまった!?

 巨人に劇的勝ち越し、1回に阪神上本博紀内野手(28)の先頭弾から2点を先制し、岩崎優投手(23)はその裏を3者凡退。中日オーダーには大島とルナが不在で、今夜も快勝ムード?

 それが2回、打球直撃から岩崎がまさかの5失点で最短KO。痛い痛い逆転負けのバックドロップだ。

 快勝ムードがわずか1球で暗転した。2点リードの2回無死一塁だ。先発岩崎が投じた速球が中日森野にはじき返された。岩崎は向かってくる打球を止めようとしたのか、右足を差し出すとスネ付近にボールが直撃した。二塁へ転送して1死は奪ったが、ダメージをはかるためベンチへ戻った。

 中西投手コーチ

 本人はいけるということだったし本人が言っている以上は代えるつもりはなかった。

 ベンチ裏で本人に状態を確認してマウンドへ戻した。だが、普段の岩崎ではなかった。松井佑に二塁打を浴びて二、三塁とされると、藤井には追い込んでから、スライダーが高めに浮いたところを痛恨の逆転3ラン。投手朝倉にも右前打され、1番荒木に四球を与えたところでベンチからタオルが投げ入れられた。後を受けて登板した2番手金田も谷にタイムリーを浴びて5失点と、一気に逆転された。

 岩崎

 もちろん、いけると思っていました。(打球直撃は)まったく関係ないです。コースが悪かった。ゲームをつくらないといけなかったです。

 試合後、新人左腕は打球が当たった影響をきっぱりと否定した。ただ、打たれたのはいずれも浮いた変化球だった。ベンチもマウンドに戻った後の変調を感じ取っていたという。

 和田監督

 あの後、抑えが利かないというか、球がうわずってしまっていた。

 打線は初回に2点を先制。相手打線は大島、ルナの首位打者争いトップ2を故障で欠く“飛車角落ち”の状況だった。直前の東京ドームで劇的に勝ち越した流れのままに、猛虎快勝の予感が漂っていた。それが、わずか1球のアクシデントで逆流した。打線も2回以降は立ち直った朝倉から1本のヒットも打てなかった。

 和田監督

 ナゴヤドームに来るといろいろなことが起こるけど、それをねじ伏せていかないと。何度も言っているけどずっと勝てるわけではない。負けた後が大事。きょうもそういう点差(8回で5点差)になっても、まだ、もう1回という気持ちが出てたんで。明日、明後日!

 これで中日には引き分けを挟み5連敗。セ・リーグで唯一負け越している相手だ。たとえ苦手でも鬼門でも、7月に9勝2敗の快進撃を止めるつもりはない。指揮官の言葉通り、負のデータは力でねじ伏せるしかない。【鈴木忠平】