<オールスターゲーム:全セ6-12全パ>◇第2戦◇19日◇甲子園

 大舞台でザ・リベンジだ。交流戦で8回1安打に抑えられた日本ハム大谷に、ホストの阪神勢が襲いかかった。球宴初1番の鳥谷が最速162キロにもひるまず、最後は遊撃のグラブをはじく左前打。球宴初4番のマット・マートン外野手(32)が一塁線を抜く適時打で鳥谷を迎え入れた。マートンは5回にも五十嵐から適時二塁打で2打点。伸びたヒゲも誇らしげな大活躍だ。

 甲子園が沸いた。虎党だけじゃない。G党もコイ党も竜党も…セが一体となって喜んだ。色とりどりのユニホームがそろった晴れ舞台、虎の誇るマートンが大谷を打った。1回、鳥谷の左前打をきっかけに1死一、二塁。ここで全セの「4番」が食らい付いた。8球目の高め157キロに振り遅れず、一塁線を抜ける強いゴロの適時打。4度目の球宴で初めての打点だった。

 マートン

 本当に楽しめた。大谷投手が160キロを連発していたので。素晴らしい投手だし、素晴らしい才能。160キロは全く打てない感じではなかったけど、こういう経験はなかなかない。大変なチャレンジだった。

 豪腕は初球から161キロを投げ込んできた。4球目も同じく外角への161キロ。かつてヤンキースタジアムで最速166キロ右腕チェンバレン(現タイガース)と対戦した日を思い出した。見逃した直球にスタンドがどよめいた101マイル(約163キロ)の剛速球。「同じような感じかな。若いし、彼が将来メジャーに行ったら、あの投手と対戦したって言えるね」と胸を張った。

 自身とチームの雪辱だった。大谷には6月18日、この甲子園で8回をわずか1安打に封じ込まれた。「リベンジしたい」との意気込みは、1年後ではなく1カ月後に果たした。球宴で初めて家族を呼んだパパはハッスルした。3点を追う5回2死三塁では、ソフトバンク五十嵐から右翼線へ落ちる2本目の適時打。迷うことなく一塁ベースを蹴った。1回の適時打は狙った二塁で封殺されたが、今度は懸命な走塁と好スライディングで二塁打にした。

 マートン

 本拠地で、しかも家族の前で特別な1日だった。忘れられない時間になったね。7月は打席にいい流れで立てている。オールスターで実際に来た球を2日も見られたのは大きいね。

 豪快3ランのペーニャの直後に、セの「ヒゲスラッガー」も魅せた。1カ月半ほど伸ばし続けるあごひげは、もうフッサフサ。同僚ゴメスとのもじゃもじゃコンビに「残します。とても暑いんだけどね。2014年はヒゲの年になるのかな」と笑った。明日21日からは宿敵巨人との戦いが待つ。お祭りを満喫したマートンが、ヒゲとともに頼もしさも増した。【近間康隆】

 ◆6月18日交流戦では大谷に抑えられた

 大谷は160キロを2球計測し、8回をわずか1安打で無失点。今成が内角160キロで空振り三振を喫するなど毎回の11三振を奪われた。6回途中まで走者を誰一人出すことができなかった。6回2死から大和が左前打で完全試合を何とか阻止した。以降、大谷が8回に足がつり降板するまで再び沈黙した。鳥谷は左飛、三振、三振の3打数無安打。マートンは遊ゴロ、二ゴロ、二飛の3打数無安打だった。