吉兆の勝利を呼び込む。今日21日の巨人戦(甲子園)に先発する阪神岩田稔投手(30)は、果敢に向かっていく。安定感を買われ、自身初となる後半戦開幕投手を任された。甲子園での全体練習ではキャッチボールの後、バント練習を行うなど入念に調整。準備に抜かりはない。

 「いつも通り、普通にやりたい。しっかり相手に向かっていく。それだけです。自分自身がどうもっていくか、なので」

 後半戦開幕のカードが巨人戦になるのは、リーグ優勝を果たした05年以来。当時は岩田と同じ左腕のエース井川で開幕し、初戦をとって流れに乗った。よく似た状況を吉兆とすることができるか。「ムダな四球を出さないように」と意気込む左腕への期待は大きい。

 岩田自身の流れもある。チームは首位巨人と3・5ゲーム差の2位。後半戦の逆転を狙う虎にとって、後半戦開幕以上に、直接対決のカード頭は重要となる。前回の13日巨人戦(東京ドーム)では中4日での登板ながら6回3失点で7勝目を挙げた。規定投球回数には20日時点で8回2/3及ばないものの、防御率は2・15とトップを走る広島前田の2・08に接近。中4日プランも上がるなど、フル回転が求められる。

 「もともと(今日)投げないにしても、フル回転するつもりでいた。特別な意識はありません」

 崖っぷちからはい上がった男がチームを上昇気流に乗せる。勝負の後半戦は、岩田から始まる。【池本泰尚】