<ヤクルト3-2広島>◇21日◇神宮
神宮の「ライアン」が復帰後初勝利を手にした。ヤクルト小川泰弘投手(24)が広島11回戦に先発し、7回6安打無失点と好投。4月の右手有鉤(ゆうこう)骨鉤の骨折から復帰2戦目で今季4勝目を手にした。前回12日のDeNA戦では5回5失点。投げ込みとフォームの修正で昨季最多勝(16勝4敗)に輝いた制球力を取り戻し、チームの連敗も2で止めた。
勝負どころで、小川がギアを上げた。3点を先制した直後の3回2死満塁。広島エルドレッドをカウント1-2と追い込むと、腹を決めた。「迷いなく腕を振れていたし、悔いのないボールを投げたかった」。この日最速の146キロ内角直球で、狙い通りに空振り三振に仕留めた。7回6安打無失点で復帰後初勝利。「まずは後半戦スタートで勝ちたかった。ホッとしてます」と、ほおを緩めた。
同じ過ちは繰り返さなかった。復帰戦となった12日DeNA戦は狙って空振りを奪えず5回5失点。小川はその原因を考察し、修正ポイントを2つに絞った。
<1>右手の握力低下
小川は「『いつもならこのコースにいってるのに』という感覚があった。後半に握力が落ちているのかなと思った」と言った。30キロ弱まで落ちた握力は、リハビリで元の約50キロに戻した。だが試合では徐々に落ち、球が浮いた。だからこそ球宴前に105球の投げ込みを敢行。「投げていかないと握力のスタミナはつかない」と全力投球で不安を消した。6、7回のピンチはいずれも直球で三振。「力を入れても握力が落ちなかった」と手応えを得た。
<2>投球フォーム
負傷した場面の動画をリハビリ中に何度も見た。「投げた時は分からなかったけど、内角のカットボールのつもりが真ん中高めだった。痛打される投球フォームだった」。昨年の投球映像と見比べると、体の開きが早く、一塁側に流れていた。キャッチボールから開かないようさらに意識付けしてこの日に備え、9奪三振。「フォームを修正したのもあるし、ストライク先行で気持ちで優位にいけた」と成果を口にした。
復活を証明したことで、次戦は予定通りに初の中5日で27日DeNA戦(神宮)となる。「前半戦で投げられなかったのでフル回転して1つでも多く勝ちたい。CSに食い込めるようにやっていく」。最下位ヤクルトに、頼れるライアンが帰ってきた。【浜本卓也】



