元巨人の中井康之(なかい・やすゆき)さんが9日午前4時30分、食道がんのため神奈川県内の病院で死去した。60歳だった。

 中井氏は1954年(昭29)8月7日生まれ。京都・西京商から72年ドラフト1位で巨人に入団した。本格派の投手として入団したが、78年から野手に転向。パンチのある打撃で同年のイースタン・リーグでは首位打者、打点王の2冠に輝いた。79年4月11日阪神戦(甲子園)で球団史上初のプロ初打席初本塁打を記録した。通算390試合に出場し、打率2割1分1厘、3本塁打、19打点の成績を残した。気さくな人柄で慕われ、引退後は都内で飲食店を経営。ファンからも広く愛された。

 通夜は12日(火)午後6時、告別式は13日(水)午前10時から、東京都品川区西五反田5の32の20「桐ケ谷斎場」【電話】03・3491・0213で行われる。喪主は妻の万千子(まちこ)さん。