<DeNA8-2阪神>◇16日◇横浜

 チャンスは転がっているのに、それをつかむ男が出てこない。阪神和田豊監督(51)は語気を強め、いらだちを隠さなかった。シーズン残り40試合を切ってなお、先発5番手、6番手を託す投手がいない。救世主を期待した秋山拓巳投手(23)も崩れた。打線が元気でも、序盤で主導権を握られては苦しいままだ。

 「ほとんどの打者にフルスイングされている。タイミングを取りやすいんだろう。テンポだけじゃなくて、内角も中に入ってきている。あとは投手コーチに聞いてくれ!」

 最後は吐き捨てるように言った。失望の大きさは、誰よりも救世主を待望していたことを物語る。7月28日。指揮官は「救世主やないけど、若い勢いに乗った選手が1人は出てきて欲しい」と期待を込めていた。そこから、二神、歳内、岩貞、秋山が挑戦権をつかんだが、いずれも結果を残せないでいる。

 来週は岩崎を戻すことを固めたが、ローテが固定できなくては、奪首も困難を極める。4本柱も能見が本調子ではないだけに、期待は大きかった。中西投手コーチも「どうも試合になると(持ち味を)出せないな。淡い期待はあったけど。来週?

 行かせられるか」とばっさり。歯がゆさを取り除く男の出現が待たれる。