<広島4-3中日>◇10日◇マツダスタジアム

 チーム力の勝利だ。広島が中日に競り勝った。先発野村祐輔投手(25)が5回2/3、5安打3失点と踏ん張り、バットでも同点打を含む2安打と貢献。首位巨人も勝って3ゲーム差は変わらないが、貯金は再び2桁に戻った。今日の先発は途中加入で3戦2勝の救世主ヒース。さあ、3連勝といきましょう!

 勝利の女神を振り向かせたのは投手・野村のバットだった。1点ビハインドで迎えた5回。1死満塁から中日若松のチェンジアップに食らいついた。

 「自分の取られた点ですから、どうしても返したかった」。ボールはセンター前に落ち、1-1の同点。なお1死満塁から続く梵の二ゴロで勝ち越しに成功。菊池、丸のキクマル・コンビも連続タイムリーで続き、一挙4得点だ。この試合2本目となる9番打者のヒットが、勝利の流れを引き寄せた。

 野村監督のささやきが効果絶大だった。「監督にアドバイスされたんです。『打席の前に立て』って。そうしたら言われた球(チェンジアップ)が来て…」。何としても1点を取り返す。鼻息荒くグリップを握る野村を落ち着かせるような指揮官の助言。その言葉に冷静になり、バットを出した。

 7勝目は手にしたもののマウンドではモヤモヤの残る内容だった。1回、中日の先頭大島が味方のエラーで出塁。ここから1死満塁となり、森野の中犠飛で先制点を献上。いきなり失点した。試合直前のブルペンでも納得したボールがいかず、試合中に「勝負できる球をいろいろと探していた」。カーブを多投するなど試行錯誤し続けた。

 6回に先頭森野に右中間へのソロ本塁打を浴びるなどして5回2/3、5安打3失点で降板した。「自分には残念ですけどチームが勝ったので満足です。自分がどうこうよりチームが勝ったのが一番」。6回を投げきれず最高とはいかなかったが、なんとか仕事をしてバトンをつないだ。

 会見場に現れた野村監督は「勝てたことが非常に良かった」と勝ちをかみしめた。この日、甲子園では阪神が巨人に負けた。首位巨人との3ゲーム差は変わらないが、3位阪神とは3・5ゲーム差に広がった。23年ぶりVへ。間違いなく踏ん張りどころだ。【桝井聡】