<日本ハム1-2ソフトバンク>◇10日◇東京ドーム

 ソフトバンク摂津正投手(32)が6回1失点で今季10勝目を挙げた。先発に転向した11年から4年連続2桁勝利。球団の右腕では03~06年の斉藤以来の快挙だ。「全部勝つつもりで投げているので」。2桁到達が遅すぎると反省するのも、エース摂津らしかった。

 この日も立ち上がりは不安だった。初回、先頭西川を中前安打で出塁させると、二盗、犠打で三進。陽岱鋼に中前適時打であっさり先制を許した。「そこだけですね」と悔やんだが、そこからは1安打しか許さず最少失点で6回を投げきった。郭泰源投手コーチも「立ち直った。よく頑張ったよ。(4四球は)コースを狙いすぎている部分はあるけどね」とほめた。

 26歳でプロ入りし中継ぎで2年間フル回転してからの先発転向での4年連続2桁勝利。今季は5月中旬に右肩の筋疲労で約1カ月休み、8月には打球を右手に当て11日離脱した。それでも、スタンリッジ、中田のチームトップ10勝に追いついた。

 摂津の粘投でチームの連敗を2でストップさせた。秋山監督は「摂津で止めて、向こう(オリックス)も金子で連敗を止めて。こういう試合が続く」と、厳しい首位争いの中、改めてエースへの信頼を口にした。【石橋隆雄】