<ソフトバンク0-1ロッテ>◇14日◇ヤフオクドーム

 またもや「Mの怪」である。ソフトバンクが今季6度目の0封負けだ。6度すべてがロッテ戦だから不思議。秋山幸二監督(52)も的確な言葉がなかなか見つからない。「ん~、ホームが遠かった。なんやかんや言っても点を取っていかないと。そう簡単には勝たせてくれないな」。口が少し尖った。

 唐川と今季8度目の対戦。チャンスはあった。4回1死二塁、5回無死二塁、6回無死一、二塁。ただ、あと1本が出ない。5回1死一、三塁でベンチが牧原に命じたセーフティースクイズも捕手前へ痛恨の小飛球。とどめは「4度目の正直」の8回1死一、三塁だ。フルカウントから李大浩の打球は遊撃へのハーフライナー。スタートを切っていた一塁走者の内川が戻れず、同点機は併殺でつぶれた。指揮官は「アンラッキー…ん~」と空回りし続けた攻撃にうなった。

 本塁打で効果的に得点しているものの、ここ5試合で、イニングでは49回で適時安打が1本なのは気になるところ。3度得点圏で打席が巡ってきた李大浩は4回に内野安打でつなぎはした。藤本打撃コーチは「チャンスで打てなかった。李大浩は調子は悪くない。気持ちの問題でしょう」と話すように、優勝争いの重圧があるのかもしれない。

 最短のマジック点灯は明日16日に伸びた。それでも2位オリックスと3・5差と有利な状況に変わりはない。「さあ切り替えて明日(15日)いきましょう」と秋山監督。9連戦は1勝1敗の滑りだし。残り7試合で目指すものが見えてくるはずだ。【押谷謙爾】