広島はCSファーストステージ突破へ、先発かく乱作戦を敢行した。CS要員の投手陣がマツダスタジアムに集結。11日からの阪神戦に向けた練習で、先発候補3人のうち前田健太投手(26)と大瀬良大地投手(23)がほぼ同じ調整。ブルペン入り投手も秘密にするなど、先発隠しを徹底した。

 エース前田、今季阪神戦で3勝のルーキー大瀬良、8月24日からの1軍参戦で3勝無敗のヒースがまさに横一線。ブルペンには、本人の言葉では前田とヒースが入り、大瀬良は「キャッチボールで強い球を投げることができたので入っていません」と証言。だが前田は「だれが本当のこと言ってるかわかりませんよ」とニヤリ。大瀬良も「こういうこと(かく乱)には慣れていませんが、精いっぱい頑張ります」とチーム方針通りに動いた。

 5日巨人戦が雨天中止となったのが発端。本来なら前田が5日に2位を死守し、中5日でCSの先陣を切るはずだった。翌6日にスライド先発し、11日登板なら今季なかった中4日になる。山内投手コーチは「昨日の夜に決め、今日本人に伝えました。決め手は阪神に勝つ。それだけです」。シーズンと違い、予告先発のないCS。ファーストステージ突破のため、秘密を守り抜く。【堀まどか】