今季限りで辞任する広島の野村謙二郎監督(48)が、集大成の決戦に臨む。今日11日、阪神とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージが甲子園で開幕する。10日、チームはマツダスタジアムで約2時間調整。ラスト決戦の結末を、日本一の3文字にしてみせる。

 花道の結末や、いかに。野村監督が5年目の集大成を飾る戦いに向かう。いよいよ今日、敵地甲子園でCSファーストステージ阪神戦が開幕する。冷静な語り口に決意を込め、広島を後にした。

 「緊張とか力みとかが出てくるとは思うけど、レギュラーシーズンの後半にできなかった戦いをやっていきたいね」

 この日は本拠地マツダスタジアムで全体練習を行った。守護神ミコライオが戦線離脱した一方、バッテリーの要である石原、セットアッパー一岡、さらにはルーキー九里が今日11日に出場選手登録される見込み。再び陣容は戻りつつある。

 シーズン最終戦となった6日巨人戦に敗れ、初の本拠地CSを土壇場で逃しての3位。そんな重苦しいムードは宮崎の地で吹き飛ばしてきた。レギュラークラスが出場した8日のフェニックス・リーグのロッテ戦。4本塁打を含む計20安打13得点で大勝した。

 「宮崎で試合ができて良かった。(シーズン終盤は)なかなかタイムリーが出ていなかったけど、ヒットもたくさん出たしね」

 打線がタイムリー欠乏症から脱し、つなぐ野球を取り戻しつつある。選手会長の梵が「みんな明るくやっていますよ。とにかく今出せる最高のパフォーマンスをしっかり出したい」と話す通り、ムードは上々だ。今季前半戦に旋風を巻き起こした、若々しい思い切りのいい野球を、もう1度披露したいところ。指揮官は言った。

 「はりきってやってもらいたいね」

 昨年は同じカードで阪神を破り、CSファイナルステージに進出。ただ、日本シリーズには届かなかった。1年後に再びつかんだチャンス。30年ぶりの日本一へ、最後の大仕事に取りかかる。【佐井陽介】